地域と共に息づく新たな住まいの形「北沢アパート」

歴史と環境を継承し、多様なコミュニケーションを生む空間デザイン

東京・世田谷区の閑静な住宅街に新築された集合住宅「北沢アパート」。その地階部分のデザインが、地域との調和と多様なコミュニケーションを生む空間として注目を集めています。

このプロジェクトは、地域の風景を壊さず、地域社会と未来をつなげることを意識して進められました。デザインの特徴は「歴史の継承」「地域環境との親和性」「多様なコミュニケーション」の3つ。元々豊かな緑環境を大切にし、地域に開かれた空間として設計されたことに大きな価値があります。

「歴史の継承」では、かつての邸宅の瓦をテラゾーに混ぜ込み、その「場の質感」を継承する仕上げが施されました。多くの瓦が混ぜ込まれたテラゾーの床材は、保温効果も優れています。

「地域環境との親和性」では、袋小路だった敷地が小路をつなぐ通路として再構築され、避難路としても機能します。また、再植えされた木々や地域のためのオープンなビオトープが設けられました。

「多様なコミュニケーション」では、住民の共有スペースが内外をシームレスにつなぎ、ビオトープのベンチや手すりが思慮深い休憩と交流の場を提供し、コミュニティの未来を形成しています。

このプロジェクトは、アパートの地階部分と景観の共有エリアの設計であり、インテリアデザインと景観の間のシームレスなつながりを創出することに焦点を当てた計画とデザインが行われました。

2020年10月にプロジェクトの計画が始まり、2021年2月に建設が開始され、2022年7月に東京都世田谷区の静かな住宅地で建設が完成しました。このデザインは、2023年のA'ランドスケーププランニングとガーデンデザイン賞でブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Kitazawa Apartment design team
画像クレジット: main#1:Photographer Masaaki Inoue option#1,2,3,4:Photographer Masaaki Inoue Video Credits:Photographer Masaki Inoue/Creativedirector Michiyo matsumura
プロジェクトチームのメンバー: Designer:Michiyo Matsumura Designer:Yuichi Minagawa CreativeDirector:Naoki Hoshino
プロジェクト名: Kitazawa
プロジェクトのクライアント: TOPPAN/dualtap/AXIS


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